未経験・実務経験なしでも第二種電気工事士は受験できる?免状との違い
第二種電気工事士は、実務経験がなくても受験できます。受験案内に「受験に対して制限や条件はございません」と書かれているためです。混同されやすいのが免状の話ですが、第二種の免状は試験に合格して申請すれば交付されます。実務経験が必要になるのは、その先の別の資格です。ここを分けて読むと、必要な手順がはっきりします。
受験の条件は設けられていない
受験案内には、次の一文があります。
受験に対して制限や条件はございません。どなたでも受験ができます。
年齢、学歴、実務経験のいずれについても、条件を設けていないという書き方です。電気工事の仕事に就いていない人が申し込めない、という仕組みにはなっていません。
免状は試験に合格して申請すると交付される
試験に合格したあとの流れも、受験案内に書かれています。
この試験に合格して、居住地(現在住民登録されている住所)の都道府県知事に申請することにより、第二種電気工事士免状の交付を受けることができます。免状を取得すると、一般用電気工作物等の工事の作業に従事することができます。
申請先は試験センターではなく、住んでいる都道府県です。申請には都道府県の条例で定める手数料がかかります。
この記載のなかに、実務経験の条件は出てきません。第二種電気工事士については、試験の合格と申請が免状交付の道筋になっています。
実務経験が必要になるのは「認定電気工事従事者」
実務経験という言葉は、同じ受験案内の別の箇所に出てきます。
第二種電気工事士免状を取得すると、次のように一般用電気工作物等の作業に従事できるほか、実務経験又は講習で認定電気工事従事者認定証の交付を受けることができます。
実務経験または講習が関係するのは、認定電気工事従事者の認定証のほうです。第二種電気工事士の免状そのものの条件ではありません。
| 第二種電気工事士 免状 | 認定電気工事従事者 認定証 | |
|---|---|---|
| 取得の道筋 | 試験に合格して都道府県知事に申請 | 実務経験又は講習 |
| 申請先 | 居住地の都道府県知事 | 産業保安監督部長等 |
| 受験時の実務経験 | 条件として設けられていない | — |
※ 受験案内「資格の概要」「はじめに」より。手続きの詳細は各都道府県の窓口が案内しています。
「電気工事士は実務経験が要る」という説明を見かけたら、それが第二種の受験の話なのか、免状の話なのか、認定電気工事従事者の話なのかを分けて読むことをおすすめします。第一種電気工事士は免状の交付に実務経験が関わるため、種別をまたいで説明が混ざりやすい部分です。
未経験から受けるときに実際に必要になるもの
条件ではなく実務として必要になるのは、技能試験の道具です。技能試験は、持参した作業用工具で、配線図で与えられた問題を、支給される材料を使って完成させる試験です。
本番で使う材料は支給されます。自分で用意するのは、作業用の工具と、練習に使う材料です。ここは混同されやすいところです。
作業用工具(貸出ではありませんのでご自身でご用意ください)/持参する工具の数量に制限はありません/電動工具以外の全ての工具を使用することができます。ただし、改造した工具や自作した工具の使用は禁止です。
なお、下記の指定工具は、作業に最低限必要と考えられますので、必ず持参してください。【指定工具】①ペンチ ②ドライバー(プラス・マイナス)③電工ナイフ ④スケール ⑤ウォーターポンププライヤー ⑥リングスリーブ用圧着工具(JIS C 9711:1982・1990・1997 適合品)
試験センターは①〜⑥を「指定工具」として列挙し、作業に最低限必要として「必ず持参してください」と案内しています。そろえるものはこの一覧で決まります。
使える工具の幅は広く、電動工具と、改造・自作した工具が使えないという制限だけです。テスタなどの計測器も使えません。ただし製品やメーカーの指定はないので、指定工具の条件を満たしていれば選び方は自由です。
費用の見当をつけておく
受験手数料は、インターネット申込みで11,100円(非課税)です。書面申込みの場合は12,500円(非課税)となっています。
これに加えて、工具と練習用の材料の費用がかかります。講座を使う場合は、練習材料が受講料に含まれているものと、別に買うものがあります。総額で比べないと判断を誤る部分なので、費用の内訳は通信講座は結局どこが安いかで扱っています。
まとめ
- 受験に実務経験は条件として設けられていない
- 第二種電気工事士の免状は、試験に合格して都道府県知事に申請すると交付される
- 実務経験又は講習が関わるのは、認定電気工事従事者の認定証のほう
- 技能試験の本番の材料は支給される。自分で用意するのは工具と練習用の材料
- 受験手数料はインターネット申込みで11,100円(非課税)
年齢の面が気になる場合は40代・50代からでも取れるかもあわせて確認できます。
情報源:一般財団法人電気技術者試験センター「令和8年度第二種電気工事士下期試験受験案内」、第二種電気工事士試験(確認日 2026-08-24)