文系でも第二種電気工事士に受かる?学科7科目の中身と合格ライン
第二種電気工事士は、受験するときに学歴も履修科目も問われません。受験案内にそう書いてあります。文系かどうかで申込みが左右されることはなく、判断材料になるのは出題範囲の中身です。学科試験の科目と範囲は公表されているので、まずそこを見るのが早道です。
受験の条件そのものが設けられていない
受験資格については、受験案内に次の記載があります。
受験に対して制限や条件はございません。どなたでも受験ができます。
年齢、学歴、実務経験のいずれについても、条件が設けられていないという書き方です。文系の学部を出ていることが不利に働く仕組みは、少なくとも申込みの段階にはありません。
学科試験の出題範囲は7科目
学科試験の科目と範囲は、受験案内に一覧で載っています。
| 科目 | 範囲 |
|---|---|
| 電気に関する基礎理論 | 電流・電圧・電力及び電気抵抗/導体及び絶縁体/交流電気の基礎概念/電気回路の計算 |
| 配電理論及び配線設計 | 配電方式/引込線/配線 |
| 電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具 | 構造及び性能/材質及び用途/工具の用途 |
| 電気工事の施工方法 | 配線工事/機器・器具の設置/コード及びキャブタイヤケーブルの取付け/接地工事 |
| 一般用電気工作物等の検査方法 | 点検/導通試験/絶縁抵抗測定/接地抵抗測定/検査/故障箇所の修理 など |
| 配線図 | 配線図の表示事項及び表示方法 |
| 一般用電気工作物等の保安に関する法令 | 電気工事士法/電気設備に関する技術基準を定める省令/電気用品安全法 など |
※ 受験案内「科目と範囲」より。表現は要約しています。
範囲の名前に「計算」という語が出てくるのは、7科目のうち「電気に関する基礎理論」の中の1項目です。残りは、器具や材料の名前と用途、施工の手順、配線図の記号、法令といった内容が並びます。
この範囲の並びを見るかぎり、性質としては暗記と読み取りの比重が大きい試験だと考えます。ただし、科目名に計算とあるのが1項目だという事実と、実際の出題数の比率は別の話です。出題比率は公表されていないので、過去問を見て自分で確かめるのが確実です。
計算問題のレベルは公式が書いている
計算がどの程度のものかについては、受験案内が方針を示しています。
電卓(電子式卓上計算機)及び計算尺は、使用できません。学科試験問題の計算については、四則計算(加減乗除)等の筆算によって十分解答できる前提の問題となっています。
電卓を前提にした計算は出さない、という説明です。この点は数学が苦手でも合格できるかで詳しく扱っています。
合格ラインは50問中30問
学科試験は四肢択一式50問、試験時間は120分です。合格基準点は60点で、配点は1問当たり2点なので、50問のうち30問の正解が合格ラインにあたります。
四肢択一なので、記述で説明を書かせる形式ではありません。用語や記号を覚えているかどうかが、そのまま得点になりやすい形式です。
もうひとつの関門は技能試験
第二種電気工事士の試験は学科と技能の2つで構成されます。技能試験は、持参した作業用工具で、配線図で与えられた問題を、支給される材料を使って完成させる試験です。試験時間は40分で、合格基準は作品に欠陥がないことです。
文系かどうかという観点でいえば、こちらのほうが未知の作業になります。ただし出題される候補問題は事前に公表されていて、判定に使う基準も公表されています。詳しくは技能試験は不器用でも受かるかにまとめました。
独学で足りる人と、講座を使ったほうがいい人
学科については、市販のテキストと過去問で進められる範囲です。範囲が公表されていて、合格ラインも決まっているので、独学と相性が悪い試験ではありません。
講座を検討する価値が出るのは、技能試験の準備を含めて考えたときだと考えます。技能試験には工具と練習用の材料が必要で、講座によっては材料が受講料に含まれています。講座料金だけを比べると、この差が見えません。
まとめ
- 受験案内に「受験に対して制限や条件はございません」と明記されている
- 学科試験の科目と範囲は7科目が公表されている
- 範囲名に「計算」とあるのは、そのうち1項目
- 学科は四肢択一式50問・120分で、60点(30問/50問)が合格基準点
- 技能試験は候補問題も判定基準も公表されている
情報源:一般財団法人電気技術者試験センター「令和8年度第二種電気工事士下期試験受験案内」、CBT方式のご案内(確認日 2026-08-24)