消防設備士の受験料は甲種6,600円・乙種4,400円|全国同額になる理由と申込み方法
消防設備士試験の手数料は甲種6,600円・乙種4,400円(非課税)です。試験を行うのは都道府県知事で、金額を決めているのも各都道府県の条例ですが、確認した3都道県はすべて同じ額でした。理由は法令をたどると分かります。申込みは電子申請と書面申請の2通りで、住んでいる場所と関係なく受験する都道府県を選べます。受験票の受け取り方は申請方法で違います。
結論:金額は全国で同じ、日程は都道府県ごと
| 項目 | 内容 | 決めているもの |
|---|---|---|
| 試験手数料 | 甲種6,600円/乙種4,400円(非課税) | 各都道府県の条例。ただし国が標準額を示している |
| 試験日 | 都道府県ごとに違う | 都道府県知事が年1回以上行う(消防法第17条の8第3項) |
| 受験地 | 居住地と関係なく選べる | 消防試験研究センターの案内 |
※ 消防法・地方自治法・地方公共団体の手数料の標準に関する政令と、消防試験研究センターの資料より(確認日 2026-10-28)。
同じ国家資格でも、登録販売者は実施主体によって受験料が違います。消防設備士は逆で、金額は同じなのに日程と受付期間が違うという形です。調べる順番も変わります。
受験資格のほうは甲種の受験資格で扱いました。この記事は、資格があると分かったあとの手続きです。
手数料は甲種6,600円・乙種4,400円
当サイトが取得した3つの試験案内で、金額はすべて同じでした。
- 東京(中央試験センター)令和8年度
- 熊本県支部
- 北海道支部
東京の案内は「試験手数料(消費税非課税)」と書いています。どの案内にも「一旦払込みされた試験手数料はお返しできません」という注記があります。
北海道の案内には、令和6年5月1日から試験手数料が改定されたという説明があります。それ以降に申請する試験は新しい手数料になる、という案内です。
当サイトが確認したのは3都道県ぶんです。全国すべてを調べたわけではありません。申し込む前に、受験する都道府県の試験案内で金額を確かめてください。
なぜ全国で同じ額になるのか
条文は次のようにつながっています。
- 消防法第17条の11第3項 ―― 都道府県は、地方自治法第227条の規定に基づき手数料を徴収する場合、条例で定めるところにより、指定試験機関へ納めさせてその収入とすることができる
- 地方自治法第227条 ―― 普通地方公共団体は、特定の者のためにする事務につき手数料を徴収することができる
- 地方自治法第228条第1項 ―― 手数料に関する事項は条例で定める。そのうち標準事務については、政令で定める金額を標準として条例を定めなければならない
地方公共団体の手数料の標準に関する政令(平成12年政令第16号)の表より、消防設備士に関する事務の金額。
「イ 甲種消防設備士試験 六千六百円
ロ 乙種消防設備士試験 四千四百円」
同じ政令は、消防設備士に関する他の手数料も示しています。
| 手続き | 標準額 | 根拠 |
|---|---|---|
| 甲種消防設備士試験 | 6,600円 | 法第17条の8第3項 |
| 乙種消防設備士試験 | 4,400円 | 同上 |
| 免状の交付 | 2,900円 | 法第17条の7第1項 |
| 免状の書換え | 700円 | 施行令第36条の5 |
| 免状の再交付 | 1,900円 | 施行令第36条の6第1項 |
| 工事整備対象設備等の工事又は整備に関する講習 | 7,000円 | 法第17条の10 |
※ 平成12年政令第16号の表(消防設備士に関する事務)より(確認日 2026-10-28)。書換えのうち施行令第36条の4第5号に係るものは、総務省令で定める金額とされています。
「標準」なので、条例で違う額を定めることが絶対にできないわけではありません。ただし全国的に統一して定めることが特に必要と認められるものとして政令に載っているので、実際にはそろいます。確認した3都道県はすべて標準額と同じでした。
講習の7,000円も、この政令の標準額と一致しています。
申込みは電子申請と書面申請の2通り
消防試験研究センター「受験の申請」より。
「申請方法は、「電子申請」と「書面申請」があり、居住地にかかわらず希望する都道府県で受験できます。」
同センターは「すべての試験で、電子申請が可能です」としたうえで、電子申請を推奨しています。挙げられている利点は、願書の取り寄せと郵送が不要、受付期間中は24時間申し込める(システムメンテナンス時を除く)、証明書類を電子データでアップロードできる、申込内容を画面から確認・修正できる(受付期間内に限り、受験地の変更など一部項目)というものです。
書面申請の場合は、試験を実施する支部ごとに作られた試験案内を確認し、受験する試験の種類ごとに必要な書類をそろえて受付期間内に申請します。同センターは、支部窓口への願書提出は待つ場合があるとして郵送を推奨しています。
受験地を選べるのは大きい点です。近い県のほうが日程が早ければ、そちらで受けられます。ただし日程と受付期間は支部ごとに違うので、選ぶ前に両方を見ることになります。
試験日は都道府県ごと。日程の調べ方
消防法第17条の8第3項より。
「消防設備士試験は、前項に規定する消防設備士試験の種類ごとに、毎年一回以上、都道府県知事が行う。」
消防試験研究センターは、願書の配布・受付・受験資格審査・試験を各道府県支部および東京都の場合は中央試験センターで行っていると説明し、実施する試験の種類や日時については各支部へ問い合わせるよう案内しています。試験日程は同センターのホームページから調べられる、ともしています。
東京の案内には、試験日程に変更(追加、延期等)があった場合は掲示板に公示するとともにホームページへ掲載する、という注記があります。
日程は年度ごとに変わるので、当サイトでは具体的な日付を載せません。センターの試験日程のページで、受験したい都道府県と類を選んで確かめてください。
東京の案内には「会場の関係上、申請期間中でも受付を終了させていただく場合があります」とあります。受付期間の末日まで空いているとは限りません。
受験票の受け取り方が、申請方法で違う
| 申請方法 | 受験票 | 時期 |
|---|---|---|
| 書面申請 | 郵送される | 受験日の1週間前まで |
| 電子申請 | 自分でダウンロードして印刷 | ダウンロードできる旨のメールが試験日の概ね10日前まで |
※ 消防試験研究センターの試験案内と、東京(中央試験センター)令和8年度の案内より(確認日 2026-10-28)。
東京の案内は、電子申請の受験票について「受験者が印刷 当センターからは郵送しません」と明記しています。自宅やコンビニ等のプリンター・複合機で印刷できることが、電子申請の留意事項として挙げられています。
どちらの方法でも、受験票に顔写真を貼っていないと受験できません。
電子申請を選ぶと、受験票は紙で届きません。印刷手段がない状態で申し込むと、試験日の直前に困ります。
写真が要る点は、書面申請でも電子申請でも同じです。受験票を手元に用意したあと、写真を貼る作業がもう一段あります。
払込みの方法と、別にかかる手数料
東京の案内では、電子申請の払込みはクレジットカード、PayPay、メルペイ、コンビニ払い、ペイジー(インターネットバンキングまたは金融機関ATM)から選べます。書面申請は5種類から選べ、郵便取扱振込票は日本郵政株式会社の定める手数料がかかります。
ペイジーを選ぶと160円(税込)が別途発生すると書かれています。コンビニ決済はセブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、セイコーマート、デイリーヤマザキ(一部店舗を除く)が対象です。
電子申請の受付時間は、申請期間初日の9時00分から最終日の23時59分までです。ただし毎週土曜日の概ね午前1時から午前5時の間はシステムメンテナンスのため申請できません。
試験手数料そのものは全国同じでも、払込み方法を選ぶと手数料が上乗せされることがあります。160円は小さい額ですが、金額が動く要素として分けて見ておく価値があります。
これは東京の案内の内容です。決済手数料の扱いは支部で違う可能性があるので、受験する支部の案内で確認してください。
申し込む前に確認すること
東京の案内が挙げている注意点です。
- 同一試験日に、電子申請と書面申請で重複して申請することはできない
- 同じ種類の試験を2回以上受験することはできない
- 同一試験日に違う種類の試験を受験することはできない(複数受験として認められているものを除く)
- 受付期間外に提出された願書、記載事項に不備のある願書は受理されない
- 郵送する場合は受付締切日の消印有効
受験資格は種類で違います。乙種は「受験資格は必要ありません。どなたでも受験できます」とされ、甲種は受験資格が必要です。
申し込む前に見ておくのは3つです。甲種なら受験資格があるか、科目免除を使うか、受けたい類の日程が受験する都道府県にあるか。
受験資格は甲種の受験資格に、第二種電気工事士からの受験資格と科目免除は電気工事士があると免除されるかにまとめています。免除を申請する場合は、証明書類を受験申請のときに出します。
まとめ
- 試験手数料は甲種6,600円・乙種4,400円(非課税)。確認した3都道県で同額
- 決めているのは各都道府県の条例。ただし地方自治法第228条第1項により、政令の金額を標準として条例を定める仕組みになっている
- 同じ政令に、免状の交付2,900円・書換え700円・再交付1,900円・講習7,000円の標準額もある
- 一旦払い込んだ試験手数料は返らない
- 申込みは電子申請と書面申請。居住地と関係なく受験する都道府県を選べる
- 試験は都道府県知事が年1回以上行う(法第17条の8第3項)。日程と受付期間は支部ごとに違う
- 受験票は、書面申請なら試験日の1週間前までに郵送、電子申請なら概ね10日前までにメールが来て自分で印刷する
- 写真を貼った受験票がないと受験できない
- ペイジーを選ぶと160円(税込)が別途かかる(東京の案内)
- 乙種に受験資格はない。甲種は必要
情報源:一般財団法人消防試験研究センター「試験案内|消防設備士試験」、同「受験の申請」、同 中央試験センター「消防設備士試験案内〔東京試験〕」令和8年度(PDF)、同 熊本県支部「消防設備士試験 試験案内」(PDF)、同 北海道支部「消防設備士試験案内」(PDF)、e-Gov法令検索「消防法」第17条の7・第17条の8・第17条の10・第17条の11、同「地方自治法」第227条・第228条、同「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」(確認日 2026-10-28)